人の平均寿命は短い。ものすごく、バカみたいに短い。ちょっと考えてみてほしい。人類が誕生したのが今から20万年以上前。そして科学者の見積もりによると、太陽の熱で地球上の生命が絶滅するのは今から15億年以上先の話だ。それで自分の人生は?80歳くらいまで生きるとして、あなたの人生は、たった4000週間だ。
問題は時間が限られていることではない。本当の問題は「限られた時間をどう使うか」について、僕たちが厄介な先入観を刷り込まれていることだ。ああしなくては、こうしなくてはという思い込みが、状況を確実に悪化させている。
時間を支配しようとする者は、結局は時間に支配されてしまうのだ。
僕が言いたいのは、みんな何らかの現実を直視するのが怖くて、それを避けるために生産性やタイムマネジメントにしがみついているのではないか、ということだ。
時間をコントロールしようと思うと、時間のなさにいっそうストレスを感じる。人間であることの制約から逃れようと思うと、人生はいっそう空虚で、不満だらけになる。このままではどこにも辿り着けない。
それならば制約に逆らう代わりに、制約を味方につけたらどうだろう?
自分には、限界がある。その事実を直視して受け入れれば、人生はもっと生産的で楽しいものになるはずだ。もちろん、不安が完全になくなるわけではない。限界を受け入れる能力にも限界がある。だとしても、これだけは自信をもって言える。
現実を直視することは、他の何よりも効果的な時間管理術だ。
「人生は短い」という事実を直視しなくていいように、スケジュールや計画にしがみつく。
どんどん忙しく、そして時間をコントロールしようとする。
「一人では何もできない。周囲との協力は不可欠。」という事実を直視しなくていいように、「自分の時間」という考え方にしがみつく。
現実を否定し、いつかは思い通りになる!と思ったところで目先の安心感は手に入るが、それはいつまで経っても訪れない。「充分」が不可能なレベルに設定されているからである。
今、26歳。80歳まで生きるとして残り54年。
1年は52週間。54年で2800週間。
26歳の私。残り時間は「2800週間」。心の底からやりたいことをやろう。
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